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館長雇止め・バックラッシュ裁判の情報をお伝えします


by fightback2008
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豊中市議会で質疑された「すてっぷ」

9月28日、豊中市議会9月定例会において、坂本やすこ議員の個人質問がありました。傍聴した者として報告します。

内容は 2項目。「市内特別養護老人ホームの不透明な運営実態」と「豊中市男女共同参画推進センターすてっぷの運営に関して」。ここでは、「すてっぷ」についてまとめます。

坂本さんは冒頭、9月12日の「館長雇止め・バックラッシュ裁判」の判決を提示し、 「すてっぷの組織改変について意図的に三井館長に秘匿したこと」、「(桂館長に懇請・内定した)人権文化部長が委員として参加した館長選考委員会は公正さにかける」と裁判長が認めたことについて、豊中市に釈明を厳しく求めました。

さらに、全国公募で迎え、すてっぷと豊中市の評価を全国的に高めたすてっぷ初代館長を3年余で一方的に雇止めし、後任館長も権限を与えられぬまま3年で辞職、という異常事態を招いた市の責任を追求しました。

それに対して、人権文化部長は「係争中であり、財団にかかわる内容だが、判決は市の主張の正当性を認めたもの」、「財団運営については、連携して運営の健全化に努める」 と、官僚答弁に終始しました。

再質問で坂本さんは、「市は財団運営には関与しない」との 市の答弁に対し、昨年12月に行われた財団と市民の懇談会で、 出席した桂容子館長(当時)が「財団のありかたも、市の主導で進んでいる」と発言したことを紹介し、市の欺瞞を追求しました。

そして財団理事の出席率が5割にとどまっている点について、理事会は形式的存在に過ぎないのではないか、 と市の考えをただしました。

さらに、(まさに返す刀で)この裁判が「非正規雇用の問題を問うたものであった」ことにふれ、豊中市の男女共同参画推進条例では不安定な雇用の状態の改善を目標としながら、すてっぷ職員の大半が非正規雇用であることは問題ではないか、とただしました。

これに対し、市は 財団理事出席率については問題ない、と述べ、すてっぷ職員の非正規雇用問題については、財団と労働組合の交渉事案だと 市の関与を退け、非正規雇用の問題については、男女協働参画の理念にもとづき、改善に努力したい、とヌケヌケと答えました。

以上のように、豊中市は、逃げに徹した空疎な官僚答弁に終始しました。

豊中市議会で質疑された「すてっぷ」_b0159322_15594621.gif最後に 坂本さんは 、すてっぷのあり方について、市民との信頼回復や協働がまったく進んでいないことを指摘し、すてっぷ混迷に対して重大な責任を負う人権文化部は、判決で指摘された不透明な運営を改め、一から出直せと、ただしました。

最後に三井さんが控訴したことにふれ、「今後もすてっぷの問題を追求していきたい」としめくくりました。

すてっぷや三井さんを議会内外で激しく攻撃したり誹謗中傷した某元議員が傍聴する中、毅然とした態度で市を追求した坂本やすこさんに心から拍手を送りたいと思います。

山田 千秋(NPO法人職員)

【写真は、豊中駅前のすてっぷ】
by fightback2008 | 2007-09-29 23:24 | 裁判情報