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by fightback2008
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市川市男女平等条例を廃止し快哉を叫ぶ「なんちゃって保守」

千葉県市川市議・高安紘一さん(新政クラブ第一=自民党系会派)のインタビューが「教育再生地方議員百人と市民の会」HPに掲載されています。「教育再生…会」の代表はあの北川悟司豊中市議で、三井さんに嫌がらせをし続けた人物です。
http://www1.ocn.ne.jp/~h100prs/kiroku/sinbun/H19-1-19-itikawasi/top.htm
内容は、男女平等基本条例をひねりつぶして快哉を叫んでいるものです。

「そのためには普通の生活用語を使ってジエンダーフリーを批判し、男女の性差、違いを無視した男女混合合街、騎馬戦、自制心と思いやりを欠いた放任教育、行き過ぎた性教育を見た場合、普通の市民が現実の生活感覚で捉えた場合、どう思うか。それを吶々と語れば語るほど、 ますます市民の生活感覚に…」

「生活感覚」などという口当たりのいい表現で自分たちの乱暴なやり方を正当化しています。しかし、その批判の対象となっている情報が間違いだらけ。男女平等を唱えている側は誰も、男らしさ、女らしさを否定しろとは言っていない。たまたま生まれた性によって人生のあり方を縛られるのはいけない、という当たり前の主張をしているだけなのです。大体、男女平等条例が、「行き過ぎた性教育」の原因ですか? そもそも性教育は、性行為によって妊娠・出産という可能性を持つ身体の側、すなわち女性、その人生の選択肢を狭めることなく、男女とも自分の人生を自分で選べるようにするためのものです。「やりまくり」の推奨ではありません。むしろ、良い意味での秩序を守ろうという「保守」の人に賞賛されこそすれ、非難されるいわれはどこにもない。否、実際は、自称「保守」の人が理想としたがる戦前は、女性の人権が無きに等しく、男性にと
っては「やりまくり」の世界だったのです。

「廃止される旧条例はわれわれ自身が四年前に制定したものです。いくら左翼の皆さんに巧妙に操られたと言っても自らの責任を免れるものではありません。責任を取らなければなりません。論語にも『過ちを改むるに憶ること勿れ』とあります。」

この部分は、「自分にも責任があった」などと言って、逆に、自分が反省力のある人であるかのごとき雰囲気を醸し出そうとしています。この辺は、心情に訴える高等戦術を唱えている司令塔がどこかにいると思われます。

「問:それで『血判状』と名付けた盟約書を取り交わした? 
答:最後まで戦えるかどうか、見極めるには有効な方法になりました。数年前、市議会議長に選 出された時、議長職権で本会議場に国旗掲揚をすることができたのですが、私はあえて保守系議員二十三名に『血判状』を回し、 皆の総意で国旗を掲揚するのだという形式にこだわりました。」


血判状は大石内蔵助と家臣たちが交わしたとされるものや、石原慎太郎らの政策集団「青嵐会」が結成した時に使われましたが、市議会の議決に使うとは異常です。今回の内実は、ソ連などの前衛党に似ています。マルクス・レーニンが神様に代わっただけ
で、背いた者は粛清されるという按配。本来の保守(旧来自民)は、高安さんも後で認めておられるように自由闊達でバラバラでした。それを、一つの価値観でまとめてしまおうという強引さ。小泉さん登場から市川でも自民党(与党系)はおかしくなってしま
ったということでしょう。

「特に重視するのは、『専業主婦』 です。『第四条』の『実現すべき姿』に『専業主婦を否定する ことなく、現実に家庭を支えて いる主婦を家族が互いに協力し、 支援する家庭』という項目を加 えたのはジェンダーフリー論者の主張点と異なります。 また『子を産むという女性のみに与えられた母性を尊重するとともに、育児における父性と母性の役割を大切に』する家庭を実現するという条項も入っております。地域でも『男女がその特性をいかしつつ…」

専業主婦をとくに重視? そこに尋常でないものを感じます。日本ですら“男は外、女は家”は、とっくに破綻していますし、高給取りの議員の妻ならまだしも、一般のサラリーマンなら、リストラで明日をもしれない身ゆえ、主婦専業に安住していられる妻などほとんどいないのが現状です。性役割などを気にかけず、どんな分野にも羽ばたこうと励ますことこそが、社会のあり方ですし、今の常識です。逆に、今、与党陣営におられる方々こそが、長時間労働を放置したり、リストラを進め、家庭破壊を進めてきたのでは? あなたに家庭がどうのこうのといわれる筋合いはない。逆にそんなに男女で「特性」が違うのだったら、それこそ、人口の半分を占める女性を議場の半分に座らせよ、といいたくなります。

「職場とりわけ『自営の商工業又は農林水産業において、女性の労働が正当に評価される』ように努めるとなっているのは、大企業に偏重する傾向が見られる左翼の皆さんと違って、中小零細、自営の商工業などの業態に応じて現実的な配慮がなされています。」

自営業者や農林水産業にも配慮している? 10年前の自民党だったらわからなくもない。しかし、小泉総理登場以降、とくに、彼らが属する自民党系(与党陣営)こそが、地方交付税をカットした。アメリカに従属し、米国債は数十兆円も購入する一方、「非効率」とレッテル貼りをし、中小企業を切り捨てたのです。たしかに、左派といわれる人に、中小零細企業、農林水産業などへの取り組みが弱かった面は否定できない。しかし、この10年間の自民党は、破壊活動をしてきた分、罪ははるかに重い。さらにそういう改革を2005年の「9.11総選挙」で加速させようとした時、高安さんをはじめ市川の自民党系議員は、亀井静香さんらとともに立ち上がって小泉さんに反抗しましたか?

そのほか「日本の心」などと御託をならべたてています。まあ、闘うべき時に闘えず、戦う相手を間違っている“腰抜けのお題目野郎”というのは言い過ぎでしょうか。本当に国民の暮らし、経済を守らなければならない時には、バッジを賭けて立ち上がらずに、男女平等を推進しようという条例改廃には血眼になる。要するに女性や「ふつうの人」がどんどん元気になったら困るのです。単に自分がかわいいだけの小心者であり、「なんちゃって保守」であり、なんのことはない、「男性のえらい人」の既得権益に必死にしがみつきたいだけですね。

Satoh,Shu-ichi さとうしゅういち
E-Mail:hiroseto@f2.dion.ne.jp
地域・平和・人権・環境 広島瀬戸内新聞
http://www.h2.dion.ne.jp/~hiroseto/
ばらばら、ぎすぎす、もうごめん!分断から共生へ!
「えらい人」より「ふつうの人」・女性をもっと議会へ!社 会 市 民 連 合
http://www.shakaishimin.com/
by fightback2008 | 2007-01-26 09:48 | バックラッシュ関係